膠質反応検査では、血清中のたんぱく質成分の割合が分かり、肝機能に異常がないか調べることができます。
この検査で、異常が認められた場合は精密検査を受けることになりますが、ZTTの数値が低い場合は、どのような病気を心配しなければならないのでしょうか。また、ZTTの数値が低い原因や、改善方法についてまとめました。
膠質反応検査で分かるZTTとは?
ZTTとは血液検査の一つで、硫酸亜鉛混濁試験の略です。
血清中のガンマグロブリンという、免疫抗体を多く含むたんぱく質の濃度を調べるのですが、濃度が高ければ高いほど混濁の程度も高くなり、その混濁の程度で肝機能の異常を知ることができます。
2.3~12U(Kunkel単位)
ZTTが高い場合
慢性肝炎、急性肝炎、肝硬変、肝がん、膠原病、骨髄腫、悪性腫瘍などの疑いがあり、精密検査を受けることになります。
ZTTが低い場合
ZTTの数値は多少低い程度の場合は心配はほとんどないと言われています。
ZTTが極端に低い時は注意が必要?
多少の低値では問題も無いZTTですが、1未満の数値になる様な低値の場合は要注意です。
では、ZTTの数値が極端に低い場合、どのような病気を心配しなければならないのでしょうか。
ZTTの数値が極端に低い場合に疑われる病気の一例
ネフローゼ症候群
ネフローゼ症候群とは、慢性糸球体腎炎や糖尿病性腎症など、腎臓の病気が鯨飲で発症する病気です。
主な症状は浮腫で、尿にたんぱくが多く出てしまい、その結果、血液中のたんぱくが減り、血管中の水分が減ることにより起こります。
自覚症状としては、浮腫の他にも、浮腫が原因による体重の増加や体のだるさ、尿の泡立ちがあります。
原因
慢性糸球体腎炎や糖尿病性腎症など、腎臓の病気によりネフローゼ症候群になることが多いようです。
他にもネフローゼ症候群を患う原因となる病気はあり、それぞれ治療法が異なってくるので、腎臓の病気を調べることが大切になります。
また、原因不明の「一次性」があり、その場合は生活習慣の改善等で治ることもあります。
改善方法
ネフローゼ症候群は、日常生活の改善により症状が落ち着く場合があります。
たんぱく尿を減少させるため、運動は控えます。また、塩分を摂りすぎないように気を付けたり、利尿剤により体内の水分を排出しやすいようにします。
病院での治療では、ステロイドや免疫抑制剤を使用して、糸球体の状態を良くします。その場合、長期的な治療が必要になる場合もあり、定期的な検査が必要になることもあります。
無ガンマグロブリン血症/低ガンマグロブリン血症
無ガンマグロブリン血症や低ガンマグロブリン血症は、体の中に抗体がほとんど作られない状態となり、細菌感染症(肺炎や中耳炎、髄膜炎など)を繰り返す病気です。
細菌感染症の再発を繰り返しながら、やがては重篤な細菌感染症にかかることもあります。
原因
「原発性」と「二次性」があり、「原発性」は生まれつきのもので、「二次性」はウイルス感染や放射線照射、免疫抑制剤の投与などが原因となって起こるものです
改善方法
「原発性」の場合は、免疫グロブリン製剤による治療が必要となります。
「二次性」の場合は、原因となっている病気の治療としながら、免疫グロブリン製剤を使用することもあります。
胆汁うっ滞
胆汁の流れが肝細胞と十二指腸の間で阻害され、ビリルビンが血流に入り貯留し、黄疸や尿の色が濃くなったり、全身のかゆみを生じる病気です。
腸内の胆汁が不足することになり、骨組織が減少したり、出血しやすくなることもあります。
原因
胆汁うっ滞は、肝炎や薬物性肝障害、原発性胆汁性肝硬変、胆管狭窄、胆管がん、膵がんなどのあらゆる病気が原因となり、発症します。
改善方法
原因が、肝臓内なのか、肝臓外なのかにより、治療法は大きく異なってきます。
場合によっては、手術により原因となっている病気を治すこともあります。
ZTTの数値を正常に保つためには肝機能を高める!
ZTTの数値は、肝臓や腎臓などの病気によって左右することがありますが、生活習慣によっても左右されることがあります。
特に、肝機能との関わりが強いので、食事を見直したり適度な運動を心がけ、規則正しい生活を維持することが大切です。
良質なたんぱく質を摂る
たんぱく質は、肝機能を高めるのに有効です。
特に、「良質なたんぱく質」として知られる肉や魚、卵、牛乳、大豆を毎食摂ることは、肝機能の改善につながるのでおすすめです。
腸内バランスを整える
腸内バランスを整えることで、腸内の有毒物質発生量が減り、肝臓の負担が軽くなります。
バナナやプルーンといった食物繊維が多い果物や、ヨーグルトや納豆、キムチなどの発酵食品、腸のぜん動運動を促すオリーブオイルなどを積極的に摂ると、便秘になりにくくなり、腸内バランスも整います。
高脂肪の食べ物は控える
高脂肪の食べ物は、消化する際に肝臓にかなりの負担をかけてしまいます。
オルニチンを摂る
オルニチンは、解毒作用があると言われており、肝臓の機能改善を期待できます。
手軽に摂れる食材の中では、シジミが特に多くのオルニチンを含んでいるので、積極的に摂取しましょう。
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日頃から肝臓に優しい生活を心がけましょう!
ZTTの数値が低かった場合は、高い場合に比べて、心配はいらないと言われていますが、やはり自分の体の事ですから気になりますよね。
肝臓は代謝や解毒など、とても重要な役割を担っています。日頃から肝機能が低下しないような生活を送るよう、気を付けることが大切です。
また、病気によりZTTの数値が低くなっている可能性もあるので、極端に数値が低い場合は病院で一度診察を受けて見るのも良いでしょう。