血圧の下、最低血圧が異様に低かったことがある方、不安を感じていませんか?
血圧は体調のバロメーターともいえるものですから、正常値と違うとかなり気になりますよね。
今回は血圧の下だけが低いとどうなるのか、最低血圧が低くなる原因と、その改善方法についてご紹介します。
血圧の正常値について
血圧の正常値は以下の通りです。
- 上(最高血圧):140mmHg以下
- 下(最低血圧):90mmHg以下
■自宅で計測した時
- 上(最高血圧):135mmHg以下
- 下(最低血圧):85mmHg以下
これは高血圧の指標となる数値です。この数値以上であれば、「高血圧」と診断されます。
一方、低血圧の指標となる数値として、WHOが世界基準としているのが以下の通りです。
- 上(最高血圧):100mmHg以上
- 下(最低血圧):60mmHg以上
この数値以下だと、「低血圧」と判断されます。
血圧の下だけ低いのは何が原因?
血圧の下だけ低いとき、その数値が上記WHOの定める「60mmHg」以下なのであれば、それは「低血圧」であると考えられます。
低血圧にはいくつか種類がありますので、低血圧の種類と原因についてそれぞれ見ていきましょう。
本態性低血圧
元々低血圧の方は「本態性低血圧」である可能性が高いです。
本態性低血圧は、特に気になる症状はないものの「いつ血圧を測っても数値が低い」という特徴があります。
遺伝的な要素が強いと考えられ、時々低血圧が原因で具合が悪くなり病院に行って検査しても何も異常が見つからず、自律神経失調症と診断されてしまうこともあるようです。
起立性低血圧
座っている時・寝ている時、立ち上がった時の血圧を計測し、その結果立ち上がった際に血圧が20mmHg以上下がってしまったらそれは「起立性低血圧」です。
いわゆる立ちくらみを起こしやすく、ずっと立ち続けているとめまいがすることもあります。
起立性低血圧は、血圧を調節する自律神経が乱れることによって起こり、子供・女性・お年寄りに多い傾向があります。
症候群性低血圧
病気が原因で低血圧となるのを「症候群性低血圧」と呼びます。
症候群性低血圧は、心臓病、神経疾患、代謝性疾患、循環血液量減少、感染症・中毒症といった様々な病気が原因となります。
この場合には血圧が低いだけではなく明らかな体調不良が見られるでしょう。
血圧の下だけ低いときの症状は?
血圧の下だけが低いときは、一般的な低血圧と同様の症状が見られます。
- めまい、たちくらみ、頭痛
- 倦怠感、疲労感、肩こり
- 不眠、朝起きるのが辛い
- 食欲不振、胃のもたれ、吐き気、動悸など
これらの症状は、上半身の血液量が減少してしまったことが原因です。
下の血圧を上げる!血圧改善法
下の血圧だけが低い低血圧の場合、日常生活に支障が出るような症状がなく、病気が原因で無いのであれば治療の必要はないと言われています。
しかし、立ち仕事なのにも関わらずめまいがひどくてつらい、疲労感や動悸が酷く動くのが辛い、という方は次の改善方法を試してみてください。
日常生活の「疲れ」をできるだけ避ける
低血圧の方は、人込みを避け、暑い日は外に出ないようにしましょう。
疲れるようなことはなるべく避け、疲れを感じたらすぐに休むようにします。
低血圧にとって睡眠はとっても大切ですので、できるだけ長く深く眠れるように、常日頃から睡眠時間はしっかり確保してください。
塩分と水分を補給する
低血圧の改善には、水分と塩分が欠かせません。
腎臓病などの持病がなく、塩分摂取に制限がない方は塩分をいつもよりちょっと多めにとるようにしてください。
サラダを漬物に変えたり、料理の塩分も少しだけ増やしてみましょう。水分も多く補給してください。
必要な栄養素を摂る
食事では、たんぱく質、ミネラル、ビタミンを意識して摂取するようにしましょう。
肉類と緑黄色野菜を意識するのがおすすめです。
寝る体勢を工夫する
起立性低血圧によってめまいや失神発作を起こしてしまう方もいます。
これを改善する方法として、眠るときは頭を高くする、弾力ストッキングを履く、弾性腹巻を使用するというものがあります。
立っているとめまいを感じる方や、時々倒れてしまう方は試してみてください。
※持病等がある方は、必ず医師の指導の元行いましょう。
下だけ低い低血圧は塩分と栄養補給で対策を!
低血圧の原因は「本態性低血圧」の場合が多く、これは自覚症状がなければ特に心配はないようです。それどころか「本態性低血圧」の方は長寿であることが少なくないようですよ。
水分、塩分、体を作るための栄養素を摂り、よく眠ることが低血圧改善の鍵ですので、毎日これらのポイントに気を付けて生活してみてください。
気になる体調不良があれば、遠慮せずに病院に相談してみましょう。