血液検査でフェリチン(FER)が高値という結果が出た時、多くの人は聞きなれない言葉に混乱したことでしょう。
フェリチンは体内の鉄と深くかかわる細胞なのですが、フェリチンが高いと体にはどのような問題が起きてくるのでしょうか?
今回は、血液検査ででフェリチン(FER)が高値だとどうなるのか、そして高値になる原因と数値の改善方法についてご紹介します。
フェリチンとは?
まず、フェリチンとはどのような働きをしているものなのかおさらいしてみましょう。
フェリチンとは、内部に鉄を貯蔵することができる水溶性のたんぱく質です。
フェリチンは肝臓や脾臓、心臓などに存在し、血液中の鉄分を維持するために働いています。
通常、フェリチンは細胞内にいるため血液中には微量にしか存在していません。
- 男性 20~250ng/ml
- 女性 5~120ng/ml
フェリチンが高くなる原因
このように、血液中にはほとんど存在しないはずのフェリチンが血液検査で高値となってしまう、その原因はどこにあるのでしょうか。
フェリチンが基準値を大幅に超えて高い場合には、フェリチンが存在している臓器に異常が起きていることが考えられます。
臓器がなんらかの損傷を受けることで、臓器内にいたフェリチンが血液中に放出してしまっている可能性があるのです。
フェリチンが高いときに考えられる病気と症状
この性質から、フェリチンの血液検査はがんの検査にも用いられることがあるようです。
フェリチンが高いときには、悪性腫瘍や肝炎、心筋梗塞、再生不良貧血などの重大な病気が隠れていることがあります。
更に、フェリチンが高いときに考えられる病気それぞれの症状を見てみましょう。
がん
触っても動かないしこりがある、微熱が続いている、貧血、めまい、ふらつき、倦怠感、便の異常など
肝炎
食欲不振、嘔吐、倦怠感、疲労感、微熱、黄疸など
心筋梗塞
胸の痛み、動悸、息切れ、呼吸困難など
再生不良貧血
頭痛、めまい、倦怠感、動悸、息切れなど
フェリチンの数値を改善する方法
フェリチン値が高かった場合、その多くは内臓の疾患が原因であることが解りました。
つまり、フェリチン値を改善するためには、内臓の健康を取り戻すことが第一となります。
内臓を正常に戻すためには、医師の指導・治療を受けるだけではなく普段の生活にも気をつけたいですよね。
フェリチンの数値を改善するために注意したいポイントを見てみましょう。
適度な運動
病院での検査の結果重大な疾患が見つからなかった場合には、普段から脂肪を燃焼させるように意識してください。
肥満は様々な内臓疾患につながってしまいますから、フェリチンの改善だけではなく体全体の健康を守るために毎日少しずつ、疲れすぎない程度の適度な運動をするのがおすすめです。
ヘルシーな食生活
内臓に負担をかけ過ぎないように、ヘルシーな食生活を心がけましょう。
消化しやすいものを選び、インスタント食品や外食を避けるようにしてください。
野菜は生よりも加熱したほうが消化しやすくなります。肉よりも魚が多めの食事メニューになるよう意識しましょう。
病院で治療を受ける
フェリチン高値から考えられる疾患は多岐にわたるため、自己判断のみで改善させるのは現実的ではありません。
まずは病院でその原因を探りましょう。原因が解れば治療開始となります。
治療の際には医師の指示に従い、フェリチン値を改善するように努めましょう。
フェリチンが異常に高い場合は必ず病院へ
鉄分の貯蔵庫と言われるフェリチン、これが少ないのも問題なのですが、多くても大変なんですね。
中には命にかかわる病気もありますから、自己判断は危険です。
フェリチン値が高かった場合には、放置せずにすぐ病院でその原因を探るようにしてください。
コメント
フェリチン定量(LA)の値が175です。
癌の疑いがありますか?
女性 73才
コメントありがとうございます。
フェリチンの数値が高いのですね。
一概には言えませんが、基準値を超えた場合は病気のリスクが高まります。
女性の基準値は~120に対し、道田様は175ということなので早めに病院を受診してみてください。