血液検査を受けて、あまり耳なじみのない「血清クレアチニン値」が基準値より高くなっていた時、体内ではどのようなことが起きているのでしょうか?
今回は、血液検査で血清クレアチニン値が基準値より高い場合の原因と改善方法についてご紹介します。
目次
クレアチニンとは
クレアチニンとは、筋肉の中にあるアミノ酸の一種クレアチンが、筋肉を動かすために使われた後にできる代謝産物です。
よって、血中のクレアチニン値は、男女によって元々違いがあります。
筋肉量が多いと、血液中のクレアチニン値も上がるため、一般的には男性のほうが多くなっています。
血清クレアチニンの基準値は?
クレアチニンの基準値は男女で以下のようになります。
自分の健康診断の結果と照らし合わせて見てみてください。
基準値の範囲
男性 0.6~1.1(mg/dl)
女性 0.4~0.8(mg/dl)
要注意・危険性の高い範囲
男性 1.6以上(mg/dl)
女性 1.2以上(mg/dl)
ただし、検査結果は当日の体調により変化します。検査当日の健康管理をしっかり行うようにしましょう。
風邪などで脱水症状が見られたときは検査日をずらした方が良いでしょう。
クレアチニン値が高い原因は?
血液中のクレアチニン値を調べることによって、腎臓の機能が正常かどうかということを調べることができます。
クレアチニンとは、一言でいうと老廃物です。健康な腎臓の場合は、クレアチニンはしっかりとろ過された後、尿によって排出されます。
しかし、腎臓機能に異常がある場合は体外に排出できず、その為血中のクレアチニン濃度が上がってしまうのです。
腎臓病や慢性的な腎臓疾患は自覚症状があまりなく、早期発見が難しい病気です。血液中のクレアチニン濃度を調べることによって、腎臓病の早期発見・早期治療に繋げることができるのです。
血清クレアチニン値が高い時の病気の可能性
血清クレアチニン値が基準値より高いと、腎臓の機能低下や慢性疾患の可能性があり、腎臓病、急性または慢性の腎不全、脱水症状などであることが考えられます。
腎臓は、体内の解毒をするという大切な役目を背負っており、腎臓病や腎不全になってしまうと、血液中に老廃物がたまり続けてしまいます。
そうなると、将来的には人工透析が必要になってしまうという可能性も出てきます。
血清クレアチニン値を改善する方法
クレアチニン値が高くなっている場合、一番大切なのはタンパク質の摂取制限です。
クレアチニンはアミノ酸の代謝産物なので、タンパク質の中に含まれているアミノ酸の摂取を抑えることにより、老廃物を減らしていくということが大切です。
その他に食事では塩分を控え、血液をサラサラにすると言われている玉ねぎや酢などを積極的に摂るといいでしょう。
腎臓には漢方が良い
まだ腎臓病にはなっていなくとも、腎臓の働きに不安を感じるようになったら漢方で腎臓をサポートする成分を補うことも効果的です。
但し、現在病院にて処方されているお薬を飲んでいる方や、他の病気による治療中の方は、漢方の服用については主治医に相談するようにしましょう。
腎臓にいい漢方の代表的なものは冬虫夏草と高麗人参です。冬虫夏草には腎臓を保護する作用があるといわれており、高麗人参は腎臓の解毒効果をサポートするといわれています。
どちらも、漢方クリニックなどで処方してもらうと価格も高くなりますし、何より漢方独特の香りや味は、毎日飲むのをためらってしまうほどです。
漢方の成分はサプリメントでも摂れる!
そんな続けて飲みつづけるのが辛い漢方も、サプリメントで摂取することができます。
サプリメントなら、錠剤やカプセルに入っているものが多いですから、漢方独特の味やにおいを気にすることなく飲むことができます。
腎臓に不安を覚えたら、毎日飲むだけで腎臓の健康をサポートしてくれる、漢方成分入りサプリメントを飲み続けることをお勧めいたします。
クレアチニン値が基準値より高い原因のまとめ
クレアチニン値が高くなるのは、腎臓の機能低下が原因になることがわかりました。
クレアチニン値は、腎臓の健康状態を知らせるサインになります。
悪くなってしまった腎臓を放置すれば、さらなる重病のリスクも当然増えてしまいます。
健康診断でクレアチニンの数値が高くなってしまった方は、この記事を参考にして、クレアチニンの改善を目指した生活を送るよう心がけてください。