胆石ができやすい人はストレスが多い?胆石の原因と予防する食べ物

コレステロール食事

日本人の10人に1人は胆石を保有していると言われており、今後もその割合は増加していく傾向にあります。

胆石は、ストレスや食生活の乱れなどによりできることも多いため、一部を除いては、予防可能な結石でもあります。

胆石ができる原因や、胆石を予防する食べ物などをご紹介していますので、ぜひ胆石予防に活かしてみてください。

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胆石とは?

胆石とは、胆のうや胆管にできる結晶のことを指します。肝臓では、1日に約500~800mlの胆汁が作られており、胆汁は胆のうに蓄えられ、濃縮されます。

その後、胆汁は胆管を通って膵液と共に十二指腸へ贈られ、脂肪や炭水化物の消化を助けます。

胆汁は、コレステロールやビリルビン、胆汁酸、レシチンなどのリン脂質でできており、胆のうで濃縮される際に、成分が偏ったり、細菌感染により成分が変化したりして、結晶となり胆石になります。

胆石には、主にコレステロールが多く含まれた「コレステロール系胆石」や、ビリルビンカルシウムが多く含まれた「色素系結石」があります。

>>胆石症の初期症状は?

胆石ができる7つの原因

不規則な食事
胆石ができる原因は食生活によるものが多いですが、近年はストレスによるものも増えてきました。

また、いくつかの要素が合わさることで、より胆石ができやすい状態になることもあるので、注意が必要です。

1.高コレステロールの食事

胆石ができる原因で最も多いのが、コレステロールの摂りすぎです。

高コレステロールの食事を摂ると、胆のうの働きを鈍らせる上、胆汁内のコレステロールと胆汁酸のバランスが乱れ、コレステロールが結晶化しやすくなります。

2.栄養状態の低下

低栄養や低たんぱく質な食事を続けていると、胆汁内のビリルビンがカルシウムと結合しやすくなり、ビリルビンカルシウムが産出され胆石ができやすくなります。

日本でも以前は、栄養状態の低下による胆石ができる人が多くいました。しかし、現在では食事の欧米化により、胆石ができる原因の20%以下まで低下しています。

3.ストレス

胆石は過度のストレスによってできることもわかっています。ストレスを感じると、交感神経が高ぶった状態が続き、自律神経のバランスが乱れます。

交感神経が高ぶり続けると、胆のうの血管も収縮し、やがて胆のう機能が低下してしまいます。すると、胆汁の分泌量が減り、分解しきれなかった脂肪分が固形化し、結石になってしまうのです。

自律神経が正常になれば、胆石ができるリスクは下がるので、上手にストレス発散できるような時間を持つことが大切です。

4.妊娠

妊娠中は、胆のうの働きが低下しがちで、胆汁が胆のう内に長期間残ってしまうことにより、胆汁の濃度が増し、胆石になりやすい状態になります。

また、妊娠中はコレステロール値が上昇する傾向にもあるため、妊娠中の方は胆石症に注意が必要です。

5.ダイエット

ダイエットの中でも、特に食事抜きダイエットは胆石ができるリスクが高くなります。

胆汁は、脂肪を分解する働きがありますが、ダイエットにより食事を抜くと、胆汁は使われずに停滞し、胆石になりやすくなります。

6.合併症

脂肪異常症溶血性貧血などにかかっている人は、合併症として胆石症になることがあります。

7.胃切除後胆石症

胃癌の治療のために胃の切除手術後に、胆石ができることがあります。

これは、胃の切除手術の際に、胆のうの神経が切れてしまうことで胆のうの働きが悪くなり、胆石ができやすい状態になってしまうことが原因です。

そのため、胃の切除の際には、胆のうも切除することがあります。

胆石を予防する食べ物

胆石は、脂肪分や油分が多い食品によりできやすいですが、一方で胆石を予防する食品も存在しています。

胆石予防の効果が期待できる食品と、その効果をまとめました。

1.コレステロール値を下げる青魚

青魚
サバやイワシ、サンマなどの青魚には、DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸が多く含まれているため、悪玉コレステロールを下げる効果が期待できます。

コレステロールの量が少なくなると、コレステロール系胆石を予防する効果が期待できます。

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2.タウリンが豊富な魚介類

タウリン
イカやタコ、牡蠣などに多く含まれるタウリンは、血液中のコレステロールの量を抑制する働きがあり、さらに、胆汁酸と結合して脂肪を分解する働きもあります。

そのため、タウリンを含む魚介類を積極的に摂取することで、胆石の中でもコレステロール系胆石の予防効果が期待できます。

また、イカやタコ、牡蠣は良質なたんぱく質かつ低カロリーなので、胆石症の人の食事療法にもおすすめの食品です。

3.ビタミンCやビタミンEが多い野菜類、果物類

ビタミン食事
ビタミン類が多く含まれる果物類や野菜類を多く摂ると、胆石を予防する効果が期待できると言われています。

特にビタミンCとビタミンEは抗酸化作用や血行をよくする働きがあるため、葉物野菜や柑橘類などを多く摂るのがおすすめです。

4.胆汁酸の合成を促す野菜類

ビーツ
ビーツやオクラ、ケール、ナス、ニンジンなどの色の濃い野菜は、胆汁酸の合成を促す働きがあることがわかっています。

胆汁酸は、コレステロールと植物性栄養素が合成されて産出されますが、その植物性栄養素を持っているのが、これらの色の濃い野菜なのです。

胆石ができにくい生活習慣を!

胆石ができても、無症状のまま生涯を終える人もいますが、胆石発作と呼ばれる激痛に襲われて、辛い思いをする人もいます。

いずれにしても、胆石は体にとっては異物なので、できないことに越したことはありません。

胆石ができる原因を排除しながら、胆石予防に効果が期待される食べ物を積極的に摂り、胆石ができにくい生活習慣を身につけましょう。

>>胆石の手術について詳しく

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